肝臓がいった
本日、深夜零時頃。マスターの愛猫が一匹、この世を去った……
元々膵炎と肝臓が悪かったので点滴や薬投与などの治療を三年前から続けていたが、ここ数日ご飯を食べなくなり、下半身が麻痺して動けないのか、トイレも水も行かずぐったりする日が続き、そして昨日、死んだデアル
マスターの妹も母も泣くだろう。つい先月も愛猫が去ったキズも言えていないのに……
けれど、マスターは泣けない。二人が泣き崩れ、もしもの事があった時、マスターまで泣いていたら――と思うと涙が零れにくくなるらしい。
泣きたくても泣けない、そんなマスターの姿を見る僕の方が辛いデアル。
マスターは決して人前では泣かない、絶対に泣かないと心に誓い、布団の上でひっそりと泣くのだ。
愛していなかったわけではない、可愛がっていなかったわけでもない。
単に人目を憚らず、子どものようにただひたすら涙を流すことを忘れ、泣けなくなっただけなのだ。
あるいは日々の忙しさで気を紛らわせていたのかもしれない。
ごめんよ、悲しくても生きている人間は腹が減る。
今日明日を生きるために食べ物を口にしなければならない。
仕事に行かなければならない。
友人との約束を棒に振るわけにはいかない。
そう思わなければ生きていけないのが人だ。
そう思わなければ自分が、自分の心が壊れて死んでしまうから……
すべてなかったことにすれば楽かもしれない。